メディア

ラジオ出演9回目「つなサポ」特集(ぐんま公的 不登校 在宅学習支援)

この内容は、ラジオ番組『EVENING ECHOES』のコーナー【こころのいばしょ】(まえばしCITYエフエム 84.5MHz)放送日:2025.12.10 にて、石黒やちよが解説した内容をもとに制作しています。

この番組では、子どもたちや保護者の方が「こころのいばしょ」を見つけられるようなヒントをお届けしています。

無料でチャレンジできる群馬県 不登校オンライン学習公的支援「つなサポ」特集


1. オープニング

今日は、私たちにとってとても大切なテーマ、不登校のサポートについてお話しします。

近年、学校に登校できない子どもたちは年々増えています。理由もさまざま。さらに国の調査によると、そうした子どもたちの約4割が、どの支援機関にもつながっていないという現状があるんです。

孤立を防ぎ、安心して学べる場所を増やすことが急務です。その思いから生まれたのが「つなサポ」。

学習や相談の機会を通じて、コミュニケーション力や自ら学ぶ力を育み、社会的自立に必要な力を培うことを目的としています。
実際に利用しているお子さんの人数:102名 (多くは小中学生)※放送時


2. 「つなサポ」の概要

「つなサポ」の正式名称は「つなぐんオンラインサポート」。群馬県が運営する公的な事業です。

最大の特徴は、インターネット上の仮想学校ということ。子どもたちはアバターで参加するので、顔出し不要、匿名なので安心です。

公的な不登校支援事業なので、仮想教室に参加することは出席扱いとして認めてもらえます。学校に行けなくても、自宅から新しい居場所を見つけられます。

学習・相談・交流を通じて安心できる居場所が提供されています。しかも無料。チャレンジのハードルが下がります。

  • 対象:群馬県内の小学生・中学生・高校生
  • 活動時間:平日10:00〜15:00の間で自由参加

3. サポート内容と特徴

学習支援

  • 自主学習が基本。自分のペースで学びをオーダーメイドできます。
  • ICT教材「eboard」や「ドリルパーク」を活用。すべて無料で利用可能。
  • 分からないことはスタッフに質問できる安心サポート。

個別相談

  • 「ほっとルーム」などのプライベートエリアで、スタッフによる学習支援や教育相談。
  • 心の内を安心して話せる場があるのは心強いですね。

交流支援

  • 音声・チャット・エモート・ダンス機能で気軽に交流。
  • プライバシー保護のため、氏名や学校名を聞かないルールが徹底されています。

居場所の多様性

  • 「まなびルーム」(学びの部屋)
  • 「ふれあいルーム」(交流・イベント)
  • 「ほっとルーム」(スタッフへの相談)

入退室は自由、イベントも参加は任意。強制されない安心感があります。


4. 利用対象・出席扱い・申込方法

対象者

  • 県内の小・中・高・特別支援学校などに在籍し、30日以上通学できていない児童生徒。

開設時間

  • 平日10:00〜15:00
  • 同時入室は最大100名まで

出席扱い

  • 毎月、活動状況が学校に報告されます。
  • 指導要録上の出席扱いにするかどうかは、在籍校の校長が判断します。

5. 申込ステップ

実際に「つなサポ」を始めるまでの流れは次の通りです。

  1. つなサポのWebサイトを読む(「つなさぽ」で検索)
    https://sites.google.com/edu-g.gsn.ed.jp/tsunasapo?usp=sharing
    不安な点は群馬県教育相談係(TEL 0270-26-9217)に確認できます。
  2. 学校へ希望を伝える(学校が「つなサポ」に連絡してくれます)
  3. 申込書類を記入(児童生徒・保護者、学校それぞれが必要書類を作成)
  4. 入室前会議の実施(学校と総合教育センターで事前確認)
  5. 環境準備(パソコン、ネットワーク環境、メールアドレスを整える)
  6. 決定通知書の受け取り(総合教育センターから学校へ「様式4(専用パスコード入り)」が送付)
  7. 入室・活動開始(専用パスコードを使って「つなサポ」に入室)

6. デメリット・注意点

  • 利用は無料ですが、パソコン端末と通信環境は家庭で準備が必要。
  • スマートフォンやタブレットには未対応。
  • 利用は単年度ごとの申請。継続には再申請が必要。
  • 出席扱いは必ずしも保証されず、校長判断に委ねられます。

7. クロージング

「つなサポ」は、自宅にいながらアバターで安心して学習・相談・交流ができる、無料の新しい学びの場です。

学校復帰ではなく居場所づくりとしてのご提供であり、
最後の砦ではなく、たくさんある手段のひとつです。

学校復帰を急がず、まずは社会とのつながりを保ちながら、自分のペースで一歩を踏み出せる居場所。ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてください。

詳細は在籍校、または群馬県総合教育センターの子ども教育相談係(電話 0270-26-9217)までお問い合わせください。